45歳で雇われ脱却しました

2024年、45歳で雇われの身より足を洗いました

慣行水利権の活用を目論む

 

雇われ脱却後に私が行おうと思っているのは、実家周囲で無駄に余っている土地を利用した「農業」です(ついでに林業も)。

 

私の実家は現在、宅地以外では「田」「畑」「山林」「雑種地」等の固定資産税を払っております(宅地家屋含め全部でたかだか5万円/年ほど)が、このうち「田」「畑」のほとんどに関しては実際のところただ草が生えているだけの状態になっています。

 

つまり「農地はあるが作物は作っていない」、いわゆる耕作放棄状態ですね。

 

これには理由がありまして、以前は実家近くを流れる河川から自然高低差により農業用水を引き込めていたのですが、十数年前の台風の影響により水の取り入れ口が被害を受け、それ以来水を引き込むことが出来なくなってしまったのです。

 

それまでは父親が地方公務員との兼業で細々と田畑を維持していたのですが、この台風被害をキッカケとし、しかも当時は私もまだ20代だったため実家に帰るつもりは当面ないと言っていたことから復旧を諦め、ほぼ耕作放棄状態となった、と。

 

ところで、先日実家に帰った際に、もう充分稼いだから今の仕事を辞め実家で農業をやろうと思っている、という事を話した時に「慣行水利権」の話をされました。カンコウスイリケン?何それ?

 

父曰く、私の実家は現在でも「慣行水利権を持っている」ので農業をやるにはある意味有利である、というのです。ざっくりいうと、本来は河川から農業用水を自分の農地に引き込むときは色々と許可取ったり、他の人と調整したりといった事が必要らしいんですが、ウチの場合はそういった対応が必要ないらしい。

 

正確な意味合いはちょっと上記とは異なるかもしれませんが、私は「慣行水利権」なる言葉すら知らなかったので「へーそんなのがあるんだー」くらいの感じで聞いてたんですけど確かにこれ、ちょいと調べると今は新規に取得は出来ないようである意味貴重な権利のようなんですよね。昭和30年代とか、果ては明治期にまで遡るらしい。

 

水利権について - 国土交通省水管理・国土保全局

 

しかし権利はあっても川から水が取れないんじゃ意味ないよなぁ、と思っていたんですが、閃きました。ポンプ使えばいいんじゃね?

 

よく田舎では「ポンプ小屋」と言われる謎の建物を至る所で見ることが出来ますが、まさにそれを取水口近くに建てて川から水を汲めばいいんじゃないか、という発想です。

 

実際この話を父親にしたところ、先述した元々の農業用水取り入れ口近くまで電気を引いて灌漑ポンプを設置し水を引き込むのはOKらしく、以前役所にも確認したと言ってました。ただ父親は「どうせ自分の代で農業は終わり」と思っていたのでそこまでの投資はしなかったとの事。

 

しかしそこに私が「アグリタイア」を引っ提げ実家に戻ろうとしているので、この話が十数年ぶりに動き出すことになりそうです。

 

ただ、そこの取水口のあたりっていうのが結構な山というか足場が悪いというか、ちょっと複雑な地形。電気を引くことはできるとは思いますけど、それなりの初期投資が必要になりそうです。

 

燃料式エンジンポンプの設置も考えたのですが、足場が悪い山道で車が入れないため都度都度燃料をそこまで運ぶのが現実的じゃないんですよね。この件はこれから1~2年くらいかけて少しずつ前に進めていきたいと思ってます。