関東以西の太平洋側にお住まいの方には全く縁のない話でしょうが、東北の賃貸住宅ですと「電動水抜栓」なるスイッチが宅内に設置されていたりします。
冬場、氷点下5℃を下回るくらいになると水道凍結の危険性が出てきます。土中に埋まっている部分が凍るという事はほぼ無いようなのですが、問題は屋外のボイラーに接続されている配管部分や、宅内でも北側に位置し常に日陰になっているような個所では気温状況によって水道管が凍結することがあります。
水道管が凍結すると、体積の膨張によって破裂・漏水したり、また凍った水道管内の氷を溶かすのに恐ろしく労力を要したりします。また、凍り付いた場所を起点としてじわじわと凍結部分が拡がるため「凍結させないようにする事」が重要だったりするわけです。物件によっては水道の元栓を閉めて毎日の「水抜き」が必須のケースも。
そんなわけで賃貸住宅でも水道管に「凍結防止ヒーター」が最初から巻かれていたりするわけですが、おおよそ気温が4℃を下回るくらいになるとこれが自動で作動するようになり、常に通電して電気を喰うもんですから冬の電気代が爆上がりしてしまう、と、寒冷地においてはこのような可能性があるわけです。
私が今年の3月まで住んでいた地域も今住んでいる地域も、冬季は当たり前のように氷点下となりますし、また水道管にはこの凍結防止のためのヒーターが標準で付いております。
ここまでは前置きでして、この凍結防止ヒーター、北の地域ではなくてはならないものではあるのですがいかんせん欠点として「凍るはずのない温度の状態でも作動してしまう」というのが問題なんですね。
常識的な話ですが水が凍るのは0℃以下の場合です。しかしこの凍結防止ヒーター、安全マージンをとって気温4℃程度でも動作するように出来ている、と。すなわち凍結に対する安全性を担保するために少し高い気温から動作し、電気代を余計に食ってしまうわけです。
これが冬の電気代を押し上げ、家計に大打撃を与えてしまう可能性がある、と。
というわけでこの懸念を取り払うべく開発された節電グッズが「セーブ90」という商品です。なんでも、独自に開発した回路が外気温・風速その他を感知し凍結防止ヒーターへの通電を制御することによって、水道管凍結するくらいの条件の時だけ通電することによって冬の電気代高騰を抑え、その削減率は90%だと。
何だか説明だけ聞くと眉唾ものの感じがしないでもないのですが、この商品は私がホムセン勤務をしていた20年以上前から販売しており、今でもこの時期になると東北地方のホムセンでは必ずと言っていいほど売場に陳列される商品なので、それなりに信頼性があると見て良さそうです。
今のアパートに引越しして来たとき、風呂用のガスボイラーは外に設置してあるのですがガスの開栓に立ち会った際業者の人から「冬は必ずこの凍結防止のプラグ入れてくださいね」と説明がありました。
しかし当たり前ですがそこに節電グッズの「セーブ90」のような類のものがついているわけはありません。アパートの大家がそこまで設置する義務も何もないですからね。ただ、当地は結構気温の低下懸念がある場所ですので、対策を講じなければならんなという事でコメリへ行ってきました。この手の住設系商品を調達しようとするときは、個人的にコメリが一番リーズナブルで品揃えも良いという認識です。
で、早速購入してきました。税込3,980円。何だか昔より値上がりしてます。今年は電気代高騰が見込まれているからでしょうか。
早速ガスボイラーのところへ行ってセッティングです。といっても単に水道凍結防止ヒーターの電源プラグとコンセントの間にコイツを挟むだけなので、設置自体はものの1分もかかりません。
ただ、屋外という事もありセーブ90とヒーターのプラグ接続部分に水分が入ると危険かな?という感じがしましたので、マイ工具箱の中にたまたま入っていたビニールテープで接続部分をぐるぐる巻きにしておきました。
電源ランプが付いていることを確認し、ボイラーのカバーを閉めました。
さあ、今年の冬の電気使用量はどれくらいになるかの実験の始まりです。ただ、当地に来て初めての冬なので比較対象が無いためどれくらい節約になるのかは何とも言えませんが・・・。
まぁあんまり過剰な期待はしていませんが、せめて月4,000円以下くらいには納まってほしいな~、というのが偽らざる本音です。どうなりますやら。