45歳で雇われ脱却しました

2024年、45歳で雇われの身より足を洗いました

昔受けた詰め込み教育が意外と役立っている件

 

おつかれさまです。

 

今日の話は本当にどうでもいい内容です(いつも戯言ばかりですが)が、結構常日頃思っていることですので改めて文章で残してみます。

 

私は一人者ですので昨今の教育事情はニュースやワイドショー的なもの、WEB上の雰囲気でしか知る由がないのですが、最近の教育は「考える力を養う教育」とか「答えよりも問題を作る能力を養う」とか、重点の置き型がいろいろと昔の教育とは異なっている面が多いようですね。

 

私はいわゆる「ゆとり教育」が始まる前の世代で、何だか悪の象徴の如き言われ方をしている詰め込み教育」の最終世代あたりに属するのではないかと思います。

 

団塊ジュニア世代」と「ゆとり世代」の間、かつての2ちゃんねるなどでは「無味無臭世代」とか言われていた世代に属します。居たの?的な扱いで存在感が薄い世代と言われてる感もあります。

 

おそらくですが、私より少し上の団塊ジュニア世代の方ほどまでの苛烈な詰め込み教育をされたわけではないのでしょうが、でもまあ競争もそこそこありましたし、就職時には超氷河期ど真ん中直撃でしたので、わりと過去から現在に至るまで苦労している同級生は多いような感じがしています。

 

そんな中でタイトルの件。

 

これは単に私個人の話なのですが、私は高校生の時いわゆる「理系」クラスに属していました。皆様の中にも「文系」「理系」などに加え「国立系」「私立系」とかにクラス分けされていた方もいらっしゃるのではないでしょうか(今は文系とか理系とか分けるのがナンセンスだ!という意見もあるようですね)。

 

で、私が通っていた学校の話ですが、当時の「理系」の人たちは、受験用の「社会科」は1科目選択で履修をしていました(文系は2科目以上だったと思います)。

 

選択肢としては「地理」「日本史」「世界史」の中から選ぶ形(「現代社会」もあったが私の時は履修希望者がなく非開設)で、理系クラスが全部で3クラス×40名=120名のうち、内訳が「地理」:「日本史」:「世界史」=80:30:10くらいの割合でした。その中で私は一番履修者が少ない「世界史」を選択しました。

 

当時理系クラスの中では地理が一番点を取りやすい、日本史は中学の延長だから得意だった奴はとっつきやすい、世界史を選ぶ奴は(難易度的に)頭がおかしい、とか言われていました。私は単純に「面白そうだ」という理由と、中学生の時に始まったNHKスペシャルの「ドキュメント太平洋戦争」を見てドハマりし、世界の中の日本の位置づけを知るためには世界史を勉強するのがいいんじゃないか、などという短絡的な理由で世界史を選択しました。

 

内容も多く複雑ですし、まず世界地図が頭に入っていないと何がなんやら?プロイセンマケドニア渤海?国の名前も何それ状態、アケメネス朝とかササン朝とかアッバース朝とかブワイフ朝とか何が違うの?スルタンとかカリフとか何語?夏殷周秦漢隋唐宋?玄奘義浄?漢字も名前もおぼえられねーよ!テニスコートの誓い?ベルばらの話じゃないの?的な部分もあってまあ最初は苦労しましたが、当時の世界史教師が滅茶苦茶詰め込み教育指導が上手で、毎回授業の最初5分を使ってミニテストを実施したり、その結果によって中間期末テストの点数をプラスしてくれたり、、、教科書に書いている自分が見てもいない事を、さも見てきたかのように大げさに説明してくれたり、、、といった事をやっていたので授業自体は面白く、わりかし真面目に勉強していたせいか、なんだかんだ言って私の通っていた高校の理系クラスの全国模試偏差値は「世界史」>>「日本史」>「地理」といった感じでした。

 

正直なところ中学生・高校生くらいの時は「歴史を学ぶ意味・意義」なんてものは年度の初めに教師がちょっと話をするんですが、大抵みんな聞いてても興味ないため意味不明、半数以上の奴は「歴史とかマジで勉強する意味無くね?」といった感じのスタンスでしたし、私も個人的な興味はあるものの、当時は「これを知っていて何の役に立つのだろうか」とか正直なところ思っていました。

 

しかしながら、高校の時に世界史で詰め込み教育をバリバリ受けていたおかげで、大人になってからニュースを見たり、ゴルゴ13を読んだ時の理解がスーっと腑に落ちるという事がよくありました。例えばイスラム圏のニュースだとか、宗教紛争がらみの報道とか、チベットウイグルの話とか、アイルランド問題の話とか、イギリス王室の話とか、フランスで起きたテロの背景の話とか、中東問題の話とか、KKKの話とか。

 

で、こういうところに興味を持つと、わりとそういうのが引き金になって経済ニュースの中からウィキペディアを読んでみたりとか、さらに深くそのニュースについて調べたりするようになったりするんですよね。そうなると世界経済の動きから日経平均の動きを予測したりとか(外れるけど)といった事にも興味が出てきたり、「あー中東やばそうだからエネルギー系の株仕込み時か?」などと考えたりするようになってきたり、、、。

 

それもこれも、よくよく考えてみれば高校生の時に理系のクセに点数比率も低く受験でもほぼ役に立たない世界史において、強烈な詰込み教育をしてくれた教師の存在があるわけで、その時は暗記するのが苦痛でしたけれど、20年以上経た今頃になっても意外とその頃に暗記した内容って覚えてたりするんですよね。で、ニュースの単語を聞いて記憶の蓋が開く、みたいな。

 

ですから、若い時に別に興味がなくても無理やり詰め込み教育をすることで、大人になってから全然関係ないところでその記憶の蓋が開いて別の事象と結びついてひらめきがあったりすることもあるんじゃないかな、と個人的には思ったりするわけですよ。

 

ですから、最近は「得意なことを伸ばす教育」とか「興味のあることをとことんやらせる」とかいう風潮が強いような気がして、別にそれを非難するわけじゃないんですけれど、その時は全然何の役に立つのかわからなくて「こんなのやる必要ないんじゃね?」と思われるような事でも、意外と後から効いてくることだってあるような気がするんですよね。

 

そういう意味では私は以前のエントリーでテレビ(特にNHK)のことを非難はしていますが、雑多な情報を垂れ流していることに様々な意見はあるでしょうけれども、若い時の視聴に関しては興味の選択肢を広げる可能性があるという意味で、まあテレビも悪いものではないんじゃないかなあと思ったりするんですよね(大人になってからは害悪の部分が増幅されるような気はしますが)。今となって考えるとやらせとかがあったかもしれませんが、小学生の頃に見た日テレの「アメリカ横断ウルトラクイズ」などはものすごく自分の知識の幅を広げてくれたなぁ、なんて思ったり。

 

逆に、今の若い世代は若年時からスマホやネットがあって、「自分の好きなものをトコトン突き詰められる」というのはいいんでしょうけど、幅広い知識を得る、という意味においては昔に比べると落ちる可能性もあるんじゃないかと個人的には思ったりしてしまいます。このことが将来どのように影響するかは時代が下ってみないと本当にわからないですけどね。

 

私はアーリーリタイアした後は、もう一回世界史を勉強しなおして、興味を持ったところの現地へ旅行する、といった事もやってみたいと思っているので、それも詰め込み教育の賜物と思うとまんざら悪いものでもないんじゃないかと考えます。 

もういちど読む 山川世界史

もういちど読む 山川世界史

 

 

長々と個人の戯言を書いてしまいましたが、まぁ私はこんなわけのわからんことを考えている人なんですよ、という事です。

 

オチがなくって、どうもすみません。

 

それでは、また。